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10.242016
飲食店の照明設計 店舗デザイン・店舗設計/内装工事 その2
視覚照度の活用
雰囲気を大切に演出する必要がある飲食店のテーブル面では、あまり照度にこだわらずに設計したほうが良いでしょう。何が雰囲気をつくりだし目に優しくて楽しい食卓を作り出す照明演出なのでしょうか?
雰囲気優先の空間では実際の照度値より、視覚照度を大切に考えたほうがいいです。視覚照度とは見ための明るさ感と理解していただけばいいです。人間の目で感じる明るさは照度計に入ってくる光りの量と違ってものを反射してくる光の量です。視覚照度を考えてうまく演出することが目に優しく美しくインテリアの景色をつくることになります。
例えばレストランのテーブルにペンタントによる照明を考えたとすると、ペンタントから出る光りは間違いなくテーブルトップに200lxをあたえる性能をもっています。ではその200lxは適正かどうか?こたえはテーブルクロスの色彩、反射率、材質感によって、また卓上の料理や器の種類によって、更に光源の種類によってYESにもNOにもなってしまいます。
照明デザインは光を与えるだけでの仕事ではありません。光を受けるものと与えるものの関係によって成立つデザインです。200lxの照度は高級レストランの白いテーブルクロスにとっては高すぎます。そこでは50xlでいいのです。ファミリーレストランのチーク色のテーブルには低すぎ、カフェバーのダークグレーのカウンタートップには丁度良い照度となります。視覚照度=明るさ感=もおのに当たる光の量×物体の反射率×視野内の占有率×周囲との対比という数式になります。
まれに黒やそれに近い暗い色の食卓に出くわすことがありますが、そのような場合はハロゲンランプの絞られた光が向けられていて、白い器が運ばれてくると、それがクッキリと明るく浮かび上がったりするものです。それも意図された明るさの演出例のひとつです。
演色性にこだわるところ、こだわらないところ
仮に少し高級そうな郊外のレストランにはったとします。大きめなテーブルの上にシンプルなデザインのペンダントが下がっていて、席に着いてみると以外に明るい器具の中は、白熱色のボール型の蛍光ランプなど一見すると分からないものもあります。
最近の蛍光ランプには改良が加えられ使いやすくなってきました。ただ、運ばれてきた料理をみると色味が軽くわざとらしさが感じられる場合もあります。白熱灯のように見せかけた絶妙の色温度と料理に触れて自然な色合を必要ろする演色性の相違点です。白熱ランプが持っている自然な色味の再現性、つまり演色性の良さの差があります。
演色性には効果演色と忠実演色とがあり、飲食店で問題になるのは、ほとんどが忠実演色のほうです。やはり食べ物の色は自然に忠実に再現されたほうがいいです。腐りかけた肉を特殊なランプの力を借りて鮮明に見せてしまうスーパー的効果演色の考えは飲食店には不必要です。
飲食店の照明手法の原則は白熱照明です。しかし、料理に大きく影響を与えない空間や部分的な照明演出には寿命、効果ともに優れている蛍光ランプを積極的に使用するといいでしょう。
大切な部分に蛍光ランプを使わず、無駄な部分に白熱ランプを使わないようにしましょう。
食べものを美味しく見せる光
レストランの照明設計といっても、それが中華料理なのかフランス料理なのか、あるいは和食なのかによって、照明の考え方は大きく違ってきます。それは空間のもつ雰囲気の話ではなく、料理を美味しく見せるための光の工夫のとです。
例えば、フランス料理ではソースの適度な艶やワインの光沢、料理の立体感などが美味しさを表現するものですし、油を多くつかう中華料理では、できたての風味を表現するために、複数の点光源の映りこみを効果的に使ったほうがいいです。
照明のトレンドとして間接照明を多く使ったり、ドラスティックすぎるスポットライトに頼りすぎると料理に艶がなく平均的に見えたり陰影の強すぎるテーブルになってしまいます。
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