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11.112016
居酒屋の客席構成テーブルと低い天井の店舗設計・店舗デザイン
客席構成と大きなテーブル
中小規模店舗の客席構成はカウンター席と一般席の単一な組合せレイアウトというポリシーをもたせて考えることができます。しかし、大規模店舗の場合はバラエティに富んだ客席構成が魅力のひとつとして不可欠でしょう。それだけ利用客の内容がカップル客も少人数からグループ、宴会客まで多種多様であり、居酒屋、レストラン他の業態に関係なく、その対応にあわせてテーブルの形態、大きさの種類に多様性が求められます。
その大規模店舗の客席構成は2人テーブル、4人テーブルの他に8人~15人のグループ客を対象とした利用頻度の高い大きなテーブルの設置が重要になってきます。
客席1人分のテーブルサイズの単位基準を求めてみると、店舗のグレードの如何に関係なく椅子、テーブル共、500mm角を単位として設計するといいでしょう。椅子の場合は人間の肩幅の500mm分が確保されていれば、どのようなデザイン、フォルムにしようとも大部分は収まります。ソファやベンチについても収容人数を計算するときは500mmピッチを単位とし、ソファの張地もその単位でキルティングをいれ、裂地の浮きをおさえるといいでしょう。
また、テーブルの場合は料理を並べるテリトリーの単位と考え、自分のお膳の範囲としてその広さを求めるのが好ましいです。一般に収容人数は椅子の数で決めますが、本来はテーブルの間口寸法を500mm区切りとして数えると正確な数値が求められます。特にカウンターや大きなテーブルの角部分などはテーブルにラインをいれるくらいにしてテリトリーを明確にして数えたいです。
椅子が並べられてもお膳となる部分が重なり合いフィットスペースがなくなるような無理は設計は避けるべきです。すなわち客席のテリトリーは椅子ではなく、テーブルの広さにあることを覚えておきたいです。
客席のありかたは店舗の空間を決定する重要な要素であり、店舗全体のデザインを如何に独特なものにするかということは客席スタイルの構成から出発するといってもいいでしょう。単調な客席スタイルでは余程ユニークな方法で店舗設計しなければ空間イメージの膨らみを得るのは難しいでしょう。
低い天井での空間設計
最初の現場調査でスラブが高いと分かると正直言ってほっとします。最初の建築は商業ビルであっても経済効率を考えてか、やたらと階高が低くつくられています。昔と違って飲食業態の設計はより重装備の設備となってきており、天井内に収めるべき設備も空調設備に排気換気設備、防災設備、電気照明設備とむやみに天井に頼る傾向にあります。
これも地価高騰の煽りでしょうか、床面フロアの確保のため上部の天井にばかり集まります。その上、無窓階にいたっては動力排煙のダクトまで絡みフラットの天井にしても収集がつなかくなるのは当然です。応々にして店舗設計後、現場着手の墨だし調整であと30㎜、50㎜と天井を小刻みに下げざるを得ないのは珍しくありません。空調の雰囲気づくりに天井のデザインのもつ意味は大きく、天井面の高さが店舗全体の空間スケースの広がりの可能性をつかむ大切な要素になります。
逆に全体の空間構成や変化を狙う上でも天井はもっと大いに活用すべきです。それ故に天井の高さを求めるためにスラブや設備を剥き出しにした店舗が多くなるのも当然です。しかし、居酒屋の場合には洋風のバルのようにスラブを現したままで処理するのには抵抗があります。結局、設備との取り合いを調整し考慮して共存するように店舗設計の工夫が必要でしょう。
一方法としては設備のスペースを天井の一隅に寄せてその部分の天井高が低くなる代わりに設備の一切ない天井スペースをつくることです。このように天井のスペースを一ヶ所に集約し、これを低天井として、残りをスラブ一杯、あるいは梁下一杯に空間を利用することは常に店舗デザインと設備の相剋の狭間となっています。
しかし、これによって天井の高低差による変化、および空間のポイントとすることができるでしょう。
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