飲食店内装工事の坪単価(ラーメン店、居酒屋、カフェ)
ラーメン店、居酒屋、カフェは飲食店を開業する上で比較的難易度が低い業種だということもあり、多くの方からお問合せをいただきます。
中でも「ラーメン店、カフェを作りたいんだけど、内装工事の坪単価はいくらなの?」という坪単価に関する問合せを多くいただきます。
店舗オーナーにとっては内装工事費用(坪単価)は開業資金の多くを占めますので、初期投資コストをかけすぎてしまうと、投資金額の回収期間も長くなり、後の店舗運営にも影響してきますので、質問される気持ちは良く理解できます。
しかし、こうしたご質問に対し、すぐに具体的な金額を明示することはなかなかできません。当然のことながら、お店のコンセプトは店舗によって異なりますし、デザインや使用する材料によっても大きく異なるため、詳しくヒアリングしないと一概に金額を伝えることができないのが実情です。
ここで話を終わらせてしまっては、せっかく訪問していただいた方に申し訳ないので、内装工事費用(坪単価)の相場と工事費用を安く抑えるポイントをお伝えさせていただきます。
内装工事費用の(坪単価)の相場観
居抜き物件の場合ですと改装内容によってバラツキがありますので、ここではスケルトン物件の坪単価について説明いたします。
よく「内装工事の坪単価は物販店であれば20万円から、飲食店であれば30万円から」などとインターネットで見かけます。
これは店舗面積が30坪以上あることを想定しての話ではないでしょうか?
10坪程度の狭小店舗では「スケールメリット」を十分に生かすことができませんので、工事費用の坪単価はどうしても高くなります。
※スケールメリットとは、工事面積が広ければそれだけ坪単価が低くなることです。
また、物件の広さ以外にも前店舗の業態(飲食店or物販店)によっても内装工事費用は大きく変わってきます。
飲食店内装見積.comでは数多くの飲食店の内装工事に携わってきました。その中で実際に提案された見積金額をもとに、物件の広さ別に平均的な坪単価を出してみました。
○物件の広さと坪単価
(1) ~ 5坪:68万円
(2) 6坪~10坪:54万円
(3)11坪~15坪:46万円
(4)16坪~20坪:37万円
(5)21坪~30坪:34万円
(6)31坪~40坪:31万円
上記は低予算で内装工事をした場合の平均値であって、デザインや仕様によって工事金額は変わってきます。ですので、金額がこの範囲に収まっていないからといって工事費用が高いと言う訳ではありません。
工事費用を安く抑えるには?
一つ目は各内装業者から見積りを取ることです。1社だけですと競争原理が働きませんし見積金額が妥当かどうかも判断できません。2~3社から見積を取れば工事金額の相場観が分かるはずです。
二つ目はスケルトン物件の場合、前店舗が飲食店の物件を選ぶことです。飲食店のインフラ(ガス、水道、電気等)が使える場合は設備工事費用が抑えられます。
三つ目はあまり知られていないのですが、相見積りをとり各業者の工事金額が分かったら、気に入っている業者へ早めに工事発注の意思を示すことです。
しかし、この段階(相見積りを取った後)で間違った行動をとられる方が思いのほか多くいます。
他社の見積り金額を引き合いに出し値引交渉を始めてしまうのです。車や洋服のように定価があるものでしたら、それも値引きの有効手段でしょうが、店舗工事には定価がありませんので賢いやり方とはいえません。
それに、いくら良心的な施工会社は相見積りを恐れないといっても、他社の見積り金額でシーソーゲームのように値引交渉されるのは誰だっていい気はしません。
このような交渉を進めていってしまうと現場調査力に優れ値段と品質のバランスが取れた優良な施工会社が離脱してしまい、値段だけが安い業者が残ることになります。
そして最安値の業者に工事を依頼してみると別途工事が発生したり、設計通りの工事ができていなかったりと、トラブルが発生しやすくなるのです。
では、どうすればいいのでしょうか?
先に述べたように各社の見積りが出揃ったら、早めに発注先を1社に決め予算を正直につたえて減額案を提案してもらうのです。そのように価格交渉すれば工事費用も抑えられますし、トラブルも発生し難くなります。詳しくは「7DAYSセミナー(無料)」中でご説明させていただいているので詳細は省きますが、ようするに施工会社と職人を本気にさせ、受注できると感じてもらうことが重要なのです。
誰しも競合他社が多い中で、受注の確約もない状態では本気で価格交渉に応じないということです。反対に受注の内諾を得ているとなれば価格交渉の土俵に上がってきます。良心的な施工会社であれば減額のための提案を色々としてくれるはずです。
工事発注の意思も示さずに「他社より金額が高い!値引しろ!」と叫んだところで、あなたの想いは届きません。それよりも早めに工事発注の意思を示しVE案等、コストを抑えるための提案をしてもらうことに時間を使った方が低予算で良いお店が造れるというものです。
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