飲食店に限らず店舗を必要とする商売では成功するか否かの大きなウエイトを占めているのが「立地条件」です。同じ価格帯の土地でも商売に向く土地と向かない土地があり、「商売に向く土地」を見つけるのは非常に難しいものです。

お店をオープンし繁盛しない原因に「場所が悪い」ことを一番の理由にする人がいます。お店の業態と立地条件は密接な関係があることは、誰でも知っていますので、出店の際、場所選びは慎重になるはずです。

では、いい立地とはどういう場所でしょう。人通りが多い、駅から近い、一階物件、自分が好きな街、艶のある非日常を演出してくれる街……などでしょうか?
しかし、いい場所とは必ずしもこのような場所とは限りません。まして自己資金の限りではハイリスクです。

では、不人気の立地で飲食店を成功させるにはどうすればよいでしょうか?

ファサード(店構え)で注意をひきましょう

飲食店はなんといっても店構えが重要です。それは何故でしょうか?飲食店は物販店と違い、一度店に入ってしまうと何も注文しないで店を出ることはなかなか難しいものです。その為、お客さんは入店前に「料理」、「料金」、「サービス」、「雰囲気」等をファサードで判断します。

しかし、店の前には看板が出てるだけで、料理や料金も分からなければ、店内の様子も分からない。このような店ではお客さんは入店をためらってしまいます。これではリーズナブルで美味しい料理を提供していても、お客さんには伝わりません。

そんな時はファサードを工夫しましょう。表からでも店内の様子が分かるようにしたり、料理や料金がわかるメニュー表を出したりすれば、今まで取りこぼしていた見込み客を集客できる可能性があります。

初来店のお客さんに安心感を与えることは、とても重要なことです。きっと初来店のお客さんは、「小さな冒険、大きな安心」を求めているはずです。

デザインのポイントは目立つことです。

お店のロゴマークひとつとっても格好の良いデザインよりも、まわりのお店よりも目立つデザインにすることが重要になってきます。
いくら、格好良くデザインにしても見てもらえなければ、たんなる自己満足で終わってしまい、全く意味がありません。

他の店にはない「オリジナリティ」をだす

珍しく上質な食材を使用している、他のお店ではなかなか飲めない珍しい酒や魚を提供している。など、お客様に需要があるもので、かつ「そこのお店に行かなければ飲食できない」という商品を提供している店は、どんなに立地が悪くてもわざわざ来客する人はいます。

 

お客さんとのコミュニケーションは手を抜かない

人気店の多くは、メルマガをマメに配信したり、フェイスブック等でお店のイベント情報などを頻繁に発信しています。

情報は新商品のお知らせだけでなく、朝から雨が降っていたらポイント2倍サービスや、滅多に手に入らない酒や魚介類が入荷したことなど、小さな出来事もまめに情報発信しお客さんとコミュニケーションをとりましょう。

お店のスタッフがプロ意識をもつ

お店の内装や雰囲気、料理の味ももちろん大切ですが、人気店の多くに共通して言えるのは、スタッフのプロ意識が高いことです。

お客さんの名前や誕生日、好みの料理、趣味や関心事まで覚え、スタッフ同士で情報共有する習慣や仕組みをつくっています。
繁盛店にするには、お客様との関係を深めていくことがとても大切になります。